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    「会社を救うプロ士業」になりたい。

    目次

    どんな行政書士が選ばれるのか?

    この本、結構面白かったです。 士業でない方々(個人事業主や法人さん)に向けて、どのような基準で士業を選べばいいか、付き合っていけばいいかを指南してくれる本です。士業の人が読めば、「どうすれば選ばれる士業になるか」を知ることができる内容に仕上がっています。 開業すらしていない自分が言っても説得力はありませんが、私にとっては、「これじゃ俺は選ばれないんじゃないの…」と絶望に浸りつつ顧客からの視点を得られる有益な本でした。

    「規模よりも専門性と拡張性」

    選ばれる行政書士については、著者の主張は結構シンプルにまとめられていました。(顧客が)行政書士を選ぶ際に大切なのは、「事務所の規模」ではなく「専門性」と「拡張性」ですよ、と記載されています。(P125)

    専門性とは

    この本では、行政書士の仕事をおおよそ4種類に分けています。「許認可申請」「法人設立」「入管業務」「民事法務」の4つです。 なかでも許認可申請は数千種類もあり、一人の人間が行政書士の仕事をすべてできるわけではないので、それぞれ得意としている行政書士さんに仕事を依頼したほうがいいですよね。というのが「専門性で選びましょう」という話です。

    拡張性とは

    行政書士さんの多くは、前職に法律や行政と関係ない仕事をしていた人が多いので、行政書士とは関係ないスキルを持っている方が多くいます。弁護士さんや会計士さんのように、大学生から社会人経験を経ずに士業を始められる方は、行政書士の場合はほぼ居ないかもしれません。 一度社会人経験を踏んでから行政書士になられた方などは特に、本職の業務外に得意分野を持つ方が多いので、その「拡張性」をあなたのビジネスに活かせそうな行政書士と契約しましょう、という話です。マーケティングが得意で顧客のサポートができたり、FP資格を保有して、社長のお金まわりの相談にのれる、等ですかね。

    行政書士経験&社会人経験がある人が選ばれる

    つまり、「専門性」=行政書士としての業務経験が豊富&強みのある分野を持っていて、「拡張性」=社会人経験を積んで、行政書士業務以外の強みを持っている人が、選ばれる行政書士、ということになりますね。

    専門性を身につけるには…?

    自分の「拡張性」は自分の半生を振り返り、スキルを洗い出すほかありません。例えばあらいぐまいぬの場合、元SEだった経験を活かして、サーバーやWEBサイトの管理ならできますよ、簡単なSEO対策までやれますよ、というのが「拡張性」に該当します。 それでは「専門性」はどのように身につければよいのでしょうか?自分が思いつく方法をあげると、 ・実務書/専門書を読む ・実務関連のセミナーを受ける ・先輩の行政書士事務所で働く ・開業し、仕事を受けながら覚えていく だいたいはこんな感じじゃないかと思います。 実務書/専門書はそれなりに数が出ているので、読む、理解する、は誰もが選びやすい選択肢ですよね。実務関連のセミナーは結構な高額になるイメージがありますが、お金に余裕があるタイミングで受講したいなーと思っています。 しかし専門性って、本を読んだりセミナーを受けただけで身につくものではないような気がします。プログラマーとして働いている人と、プログラミングの本を読み漁っているだけの人とでは実力に雲泥の差がありますよね。やはり、実際に行政書士として仕事をしているうちに、徐々に身につくものが「専門性」だと思うんです。 諸先輩方の事務所で働くか、開業するかの2択ですが、事務所採用はなかなか少ないのが実情です。

    矛盾を抱えながらやっていくしかない

    行政書士として働かないと、専門性は得られない。専門性のない行政書士には、仕事が来ない。となると、専門性のない行政書士は専門性を得ようにも得られず、新人行政書士は仕事を受任できないまま、その多くが廃業していく…。(実際にそうなのでしょう)

    著者の横須賀先生(特定行政書士)の重要な指摘

    実はこの本、最初の方に「私がコロナ禍でブチ切れた話」という題の文章が載っています。2020年のコロナ禍で売上の下がった事業者さんが、普段から付き合いのある士業に相談したところ「専門外」を理由に、対応してくれなかった、という話です。 目の前に困っている人がいるのに助けないなんて、士業としてあり得ないだろう、という指摘ですが、逆に言えば「専門外」の仕事にも(もちろん顧客にご迷惑をかけない範囲で)対応してみることが、自分の「新しい専門性」を作り出すきっかけになる、とも言えるのかもしれません。    上記、簡単に図示しましたが、専門分野といえる知識もないし、業界にパイプもない新人行政書士の場合、仕事が少ないのは当たり前ですよね。だからこそ事業を継続するための資金とか、副業を並行して進めていくことが大切なのでしょう。 受任に結びついた数少ない「専門外」の案件から最大限の学びを得ることを繰り返す。この渋い期間をなんとか生き抜く以外に、専門性を獲得する方法はなさそうな気がします。 まずは今できること(本を読み漁る・お金を貯める・開業準備をする)をコツコツやっていくかなー。  [itemlink post_id="863"] ではまたー!]]>

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