行政書士、600時間〜1000時間。
中小企業診断士、1000時間〜1500時間。
それぞれ、国家試験に受かるのに必要な時間と言われている値が、だいたいこれくらい。
ただし、この数字は、一回の試験で合格した方の、試験に費やした時間だと思われる。2回、3回と受ければ、勉強時間は2000時間、3000時間にも達する。というか、1回で合格する人のほうが少ない。行政書士試験の合格率は10%前後、診断士に至っては5%前後である。
先日、たまたまWikipediaを見ていたら、こんな記述を目にした。
法律系の資格と比較すると、行政書士試験が応用情報技術者試験(AP)ととほぼ同じくらいの難易度と言われている。応用情報技術者試験と行政書士試験はともに記述式の問題があるため、一般的には全問マークシート形式である不動産の宅地建物取引士(宅建)試験より合格難易度は高いとされる。
» 応用情報技術者試験 – Wikipedia
んなわけあるかーい!
というのが、最初に自分が抱いた感想。
応用情報技術者試験を社会人2年目に受けていた(ギリ合格した)身としては、行政書士のほうが応用情報より3倍くらい難しいと感じる。
診断士の一次試験に「経営情報システム」という科目があるんだけど、私はその問題集を使って、応用情報技術者試験の午前問題対策をしていた。経営情報システムの過去問は、応用情報の午前問題のレベルと、そう大差ない。(少なくとも当時は)
応用情報技術者試験の午後問題は、社会人常識クイズ&国語能力テストの側面があるので、対策をした記憶はない。文系人間にとっては、応用情報の午前対策こそが、応用情報合格のカギなのである。
それはさておき、「経営情報システム」の問題集を使って応用情報技術者試験に合格したということは、中小企業診断士の1次試験の1科目分が、応用情報に代表される合格率20%の国家試験の難易度に相当する、とも言えるのである。
御存知の通り、中小企業診断士試験は1次試験だけで7科目あり、その合格率は20〜40%、1次試験合格者だけが受ける記述式二次試験の合格率は、約20%しかない。応用情報技術者試験レベルの勉強を7分野やって突破した人たちのうち、5人に1人しか受からないのが、中小企業診断士試験なのである。
そう考えると、中小企業診断士の勉強時間、1000〜1500時間が、いかに眉唾モノか、ご理解いただけるのではないだろうか。少なく見積もっても、1科目300時間くらいの勉強が本来必要なのに、なぜ1次試験7科目&2次試験の合計勉強時間が、1000時間で済むのだろうか。
実のところ診断士試験は、「Qさま」とか「東大王」とかの番組を見て「俺でも優勝できるかもしれない」と思える知識マニアとか、銀行勤務10年選手とか、一部上場企業役員とか、税理士とか社労士とか弁護士のような勉強できるマンが受験しているのではないだろうか。でないと、1000時間で受かるわけがない。
つまり診断士試験とは、各界のツワモノがそれぞれの武器で闘う異種格闘技戦であり、本当に「すべての分野において素人」みたいな人がこの試験を受けると、おそらく3000時間を下らない勉強時間が必要だと思う。でないとおかしい。
ちなみに、私は日商簿記2級を持っていても「財務会計」は歯が立たなかったし(ビジネス会計検定3級のほうが役に立つと思う)、行政書士試験に受かった直後でも「経営法務」の問題はけっこう間違えてしまう。診断士試験はアイアンマンレースみたいなものなのだと感じる。
ああ、おそろしや。
と、なぜか日記を書いていたら診断士試験の真実に迫ってしまったので、深淵を覗き過ぎないように、ここらへんで考えるのは止めておこう。

