今日はNSN(一般社団法人西多摩減災・防災ネットワーク)で防災訓練の講師役として八王子市の西片倉に出張。前日に練習したものの、かなりの緊張で早口になったり説明をすっ飛ばしたり声が通らなかったり。人前で話すことが苦手なんだな、と再認識。
昔から苦手っちゃ苦手だったんだけど、数年前にライター教室に通っていた時のスピーチ練習は、むしろ得意というか高評価された記憶ばかりで、どうも自分には苦手なシチュエーションがあるらしい。
ざっくり言ってしまうと私は内弁慶で、見ず知らずの大多数を相手に得意分野でないことを話すことが苦手である。根拠のある自信は持てるけど、根拠のない自信は持てない。何回か顔を合わせた相手や、自分の得意分野では力を発揮できるが、そうでない環境では力を失う。自分が場をコントロールする権限を持たないとどこかで思い込んでいるのだろう。
となると私の場合、戦うフィールドで根拠を持つための裏付けが必要ということになる。
・防災士等の資格を取る
・場数を踏んで経験値を上げる
・災害支援の経験を積む
直前に練習を重ねてもそれだけで出来るようになるわけではない。今は、自分にできることを積み重ねていくしかないようだ。
帰りの車のなかで、NSN副理事長の八櫛徳二郎さんから良い話を聞いた。
人が何かを学ぶ時、自分にとって嫌なことを学ぼうとすると時間がかかる。好きなことを学ぼうとすれば労力は1/10で済む。ではそれが「好き」になるためにどうすればいいのか。
例えば毎日風呂に入るとき、私達は必ずすべての洋服を脱ぐが、それを面倒だとは思わない。だが、テーブルの上を食後に片付けることには若干の面倒臭さを覚える。それはなぜか。私たちはどうにも避けようのないことに関しては、それを苦と思わなくなるが、避けられると思うと苦に思うらしい。
そして「避けられないこと」の先に風呂に入るという「ご褒美」が待っていることを認識すれば、楽しく取り組めるというわけだ。なるほど。
まとめると、乗り越えるべき対象を「どうしても避けられない」ものとして認識し、その先にあるご褒美を設定する。そのご褒美を想像しながら努力すれば苦労は減る。例えば今回の事例であれば、防災訓練の講師役をやった後で「ご褒美」としてちょっと高級な銭湯に入って体を癒やす、とか、承認欲求を満たされるとか。たぶんこれ、本気で自分自身に信じ込ませなきゃいけないから、ちゃんと予約をとったりチケットをとったりできるご褒美のほうがいいんだろうな。
中小企業診断士試験のモチベーション維持にも使えそうだ。1年後のご褒美を考えるのもいいが、一週間や一単元毎に小さなご褒美を用意するのも良さそう。都心の仕事帰りは特急で帰る、という小さなご褒美なら、既に私もやっている。
実はもう2つ、八櫛さんから良い話を聞いたが、ここに書くのはあまりにもったいないのでそれはまたの機会に。